「容疑者Xの献身」他いろいろ
始まってそうそうに映画を観るなんてことは最近ちょっとなかったのですが原作を読んでいたこともあり、試写会にも当たらなかったので日曜日に珍しく夫と二人で出かけました。
映画はほとんど見ない夫ですが小説はわりと熱心に読んでいまして、小説が映画化された時くらいはお付き合いしています。
と、前置きが長くなりましたが・・・

「容疑者Xの献身」
私は未見ですがフジテレビ放送の「ガリレオ」というドラマの映画化でもあったわけで、原作のファンとドラマのファンを両方とも満足させなければいけない、というちょっと難しい課題にテレビドラマでも監督を務めた西谷弘があたり、たぶんどちらのファンも満足させる作品になっていたと思います。
原作ではさえない風体の石神(容疑者X)を堤真一が演じ、その人生を捨てたような男をうまく体現していました。湯川(ガリレオ先生)の福山雅治との釣り合いからのキャスティングでしょう。
原作に忠実に描かれた本作、結末が分かっていてもあきずに見ることができました。
ラスト、映画では原作にないシーンが付け加えられていましたが、その時の堤真一の表情がなんとも言えない気持ちを表していてなかなか感動的でした。
しかし柴崎コウの女刑事はどうにも余分に思えて、原作の通りにしておいてれたらもっとシリアスで重厚な映画になったのに、とそれだけが残念。ドラマも、ありき、ですから仕方ないですね。
(2008/10/12 イオンシネマ)
「歩いても歩いても」
兄の命日に実家に集まった弟と妹の家族。
ちょっと意地悪だったりする母親(樹木希林がうまい!)、自分勝手な娘(YOU)、調子のいい娘婿(高橋和也)、親から逃げているような弟(安部寛)と子連れで再婚した妻(夏川結衣)、家父長然とした父(原田芳雄)
脚本が本当に上手いのだと思います。
あまりにもそのままな家族の二日間が俳優の巧みな演技によりますますリアリティを持って現れます。
観客はきっとその登場人物の誰かに自分を重ねてみていたのではないかと思います。
私はだからちょっと居心地が悪かった。
それはたぶん男性(監督、映画で言えば息子)の視点から描かれていたからかもしれません。
可笑しなシーン、納得のシーンに笑ったりしたもののこんな日常をわざわざ映画で見なくても、と天の邪鬼になってしまう。
最近の日本映画「ぐるりのこと」もそうだけどちょっとこじんまりしているような気がしてます。
(2008/10/6 Mon. シエマ)

で最近一番好きだったのは「白い馬」「赤い風船」、このアルベール・ラモリスの2本の映画、ピュアで美しくてかわいらしくてファンタジック。
CGもない時代に生きもののように動く赤い風船、それを追いかけるパスカル少年のかわいらしさ、風船を傘にいれてくれる親切な老人もいれば、学校も電車も風船同伴はダメだと追い返す大人もいて、いたずらっ子たちが風船を追いかけて走るパリの街の坂道、すべてが愛おしく、かわいらしい。
“白いたてがみ”という美しい野生馬と心通わせる少年フェルコ、南仏カマルグ地方の水辺に立つ少年と馬、それだけで絵になる美しさ。海へ向かうラストの切なさ。
詩を感じさせ、見る者の想像をかきたて、永遠に心に刻まれる。
何度でも繰り返し見たくなる映画でした。
(2008/10/1 Wed.シエマ)
映画はほとんど見ない夫ですが小説はわりと熱心に読んでいまして、小説が映画化された時くらいはお付き合いしています。
と、前置きが長くなりましたが・・・

「容疑者Xの献身」
私は未見ですがフジテレビ放送の「ガリレオ」というドラマの映画化でもあったわけで、原作のファンとドラマのファンを両方とも満足させなければいけない、というちょっと難しい課題にテレビドラマでも監督を務めた西谷弘があたり、たぶんどちらのファンも満足させる作品になっていたと思います。
原作ではさえない風体の石神(容疑者X)を堤真一が演じ、その人生を捨てたような男をうまく体現していました。湯川(ガリレオ先生)の福山雅治との釣り合いからのキャスティングでしょう。
原作に忠実に描かれた本作、結末が分かっていてもあきずに見ることができました。
ラスト、映画では原作にないシーンが付け加えられていましたが、その時の堤真一の表情がなんとも言えない気持ちを表していてなかなか感動的でした。
しかし柴崎コウの女刑事はどうにも余分に思えて、原作の通りにしておいてれたらもっとシリアスで重厚な映画になったのに、とそれだけが残念。ドラマも、ありき、ですから仕方ないですね。
(2008/10/12 イオンシネマ)
「歩いても歩いても」
兄の命日に実家に集まった弟と妹の家族。
ちょっと意地悪だったりする母親(樹木希林がうまい!)、自分勝手な娘(YOU)、調子のいい娘婿(高橋和也)、親から逃げているような弟(安部寛)と子連れで再婚した妻(夏川結衣)、家父長然とした父(原田芳雄)
脚本が本当に上手いのだと思います。
あまりにもそのままな家族の二日間が俳優の巧みな演技によりますますリアリティを持って現れます。
観客はきっとその登場人物の誰かに自分を重ねてみていたのではないかと思います。
私はだからちょっと居心地が悪かった。
それはたぶん男性(監督、映画で言えば息子)の視点から描かれていたからかもしれません。
可笑しなシーン、納得のシーンに笑ったりしたもののこんな日常をわざわざ映画で見なくても、と天の邪鬼になってしまう。
最近の日本映画「ぐるりのこと」もそうだけどちょっとこじんまりしているような気がしてます。
(2008/10/6 Mon. シエマ)


で最近一番好きだったのは「白い馬」「赤い風船」、このアルベール・ラモリスの2本の映画、ピュアで美しくてかわいらしくてファンタジック。
CGもない時代に生きもののように動く赤い風船、それを追いかけるパスカル少年のかわいらしさ、風船を傘にいれてくれる親切な老人もいれば、学校も電車も風船同伴はダメだと追い返す大人もいて、いたずらっ子たちが風船を追いかけて走るパリの街の坂道、すべてが愛おしく、かわいらしい。
“白いたてがみ”という美しい野生馬と心通わせる少年フェルコ、南仏カマルグ地方の水辺に立つ少年と馬、それだけで絵になる美しさ。海へ向かうラストの切なさ。
詩を感じさせ、見る者の想像をかきたて、永遠に心に刻まれる。
何度でも繰り返し見たくなる映画でした。
(2008/10/1 Wed.シエマ)
この記事へのコメント
「容疑者Xの献身」=ガリレオの映画化ということが、わたしの記憶にインプットされていませんでした。
それで某テレビ局の方に、「映画お好きでしたよね」と突っ込まれてしまいました。それから、気になるこの映画です。予告を観ていると面白そうですよね。
「白い馬」「赤い風船」、「歩いても、歩いても」など、観たい映画が溜まってます。今度の連休は映画三昧といきたいなぁ。と思いつつ、頭の隅にヤボ用が・・・。(ため息です)
それで某テレビ局の方に、「映画お好きでしたよね」と突っ込まれてしまいました。それから、気になるこの映画です。予告を観ていると面白そうですよね。
「白い馬」「赤い風船」、「歩いても、歩いても」など、観たい映画が溜まってます。今度の連休は映画三昧といきたいなぁ。と思いつつ、頭の隅にヤボ用が・・・。(ため息です)
Posted by kobasaki at 2008年10月08日 22:50
sakiさん
私も友人がこの映画のことを「ガリレオ」と言っていたけどピンときてませんでした。
最近はほとんどテレビのドラマを見ていません。
結構お勧めですよ。
「赤い風船」はシエマでは終わってしまいましたがシネテリエで今上映中ですね。
今日は「落下の王国」を見ましたが、何しろ佐賀でも公開される映画の本数がすごく増えましたから見るの大変です。
公開されて時間がたつにつれ見なくていいかな、みたいな気分になりますね。
いろいろ用がある時は優先順位考えて行動しなければですね。
私も友人がこの映画のことを「ガリレオ」と言っていたけどピンときてませんでした。
最近はほとんどテレビのドラマを見ていません。
結構お勧めですよ。
「赤い風船」はシエマでは終わってしまいましたがシネテリエで今上映中ですね。
今日は「落下の王国」を見ましたが、何しろ佐賀でも公開される映画の本数がすごく増えましたから見るの大変です。
公開されて時間がたつにつれ見なくていいかな、みたいな気分になりますね。
いろいろ用がある時は優先順位考えて行動しなければですね。
Posted by capra at 2008年10月09日 00:04
10月17日でシネテリアも終わってしまうのですね。うーん残念。福岡の人はいいですねぇ^
Posted by みつばち通信 at 2008年10月09日 23:57
みつばち通信 さま
だいたい佐賀は福岡より遅く公開されることが多いのですが今回は珍しく逆のケースでした。
もっとはやく紹介すればよかったですね。
だいたい佐賀は福岡より遅く公開されることが多いのですが今回は珍しく逆のケースでした。
もっとはやく紹介すればよかったですね。
Posted by capra at 2008年10月10日 22:41
http://www.kaigo-comunication.com/ninki.html
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Posted by 目指そう介護福祉士 at 2008年11月12日 18:29